- AURIS - 非破壊調査システム

調査の原理・特徴

Outline

●オーリスの特徴
・コンパクトなシステムで持ち運びが簡単な携帯型機器を本体とした機器です。
・コンクリート構造物・鋼構造物・転石・岩盤・グラウンドアンカー等の形状寸法や内部に生じた亀裂位置及び亀裂幅を探査することが可能です。
・フーチングなどの既存構造物が介在する場合でも基礎杭などの探査が可能です。
・探査深度は1mからの探査が可能です。コンクリート構造物では70m、鋼管では160mの探査深度実績があります。

 使用機器
 ■計測機器(寸法 33cm×24 cm×12 cm)
 ■受信センサー(直径1cm 高さ4cm)
 ■鋼製ハンマー
                       
                      

  調査対象
  ■コンクリート構造物
      場所打ち杭,RC杭,PC杭,PHC杭,ケーソン,ダム等
  ■鋼構造物:護岸鋼矢板,H型鋼,鋼管杭等
  ■グラウンドアンカー:PC鋼棒,PC鋼より線等
  ■木杭 ■転石,浮石 ■岩盤

●オーリスの実用例
○形状寸法・支障物調査
・地中部分あるいは水中部分の見えない構造物の形状・寸法の調査
・シールド工事等で支障となる残置鋼矢板、基礎杭などの位置や長さの調査
○健全度・損傷度調査
・構造物の定期的な保守点検で健全度の調査
・地震などで被害を受けた特定構造物内部の亀裂などの調査
○リニューアル支援
・土木あるいは建築の既存構造物の寸法形状診断と損傷度の診断
・図面の紛失などで寸法や基礎位置が不明な地下部分等の探査調査
○転石・岩盤調査
・転石、浮石の地中部分の寸法形状、割れ目の調査
・岩盤斜面などの岩盤内部亀裂深さ等の状況の調査
 
●オーリスの調査方法・原理
対象物の表面をグラインダーで平坦に整形した後、表面を鋼製ハンマーで打撃します。これによって内部反射した弾性波(応力波)を表面に設置した高感度センサーを用いて、機器本体の画面に表示させます。表示された反射波の伝播時間から形状寸法や内部亀裂位置が特定されます。

調査概念図

①オーリスにより伝播時間を計測
②伝播時間と伝播速度により推定長を算出
 伝播時間(ms):Δt
 伝播速度(m/s):Vp
 杭長(m):L=Δt × Vp /2
 ひび割れ(m):L1 = Δt1 × Vp /2

オーリスは従来の衝撃弾性波法と異なり、高周波数領域で共振周波数をもつ高感度センサーを用い、反射波の中から亀裂幅に応じた特定の周波数範囲を選択し抽出することが特徴となっています。
オーリスにより亀裂(端部)からの反射波伝播時間Δtを得て、調査対象の弾性波速度(Vp)を別途設定出来れば、L1=Δt×Vp/2よりL1(L)が得られます。なお、Lが既知の場合には、端部からの反射波伝播時間ΔtとLから、Vp=2L/Δtなので、このVpを先の式に代入する事によりさらに正確な亀裂までの長さL1が得られます。